神宝刀剣の源「 けら

 12月23日より第7展示室にて「 けら 」の展示を行っています。
 鉧とは日本古来のたたら製鉄によって生成される巨大な鉄塊です。
 粘土で作られた炉に、砂鉄を入れ、木炭を用いて燃焼させることで生成されます。
 この「鉧」を破砕、選別した物の内、特に優れた品質の鋼を「玉鋼 たまはがね 」と呼び、神宮式年遷宮に際して御装束神宝を調製する上で欠かせない材料となっています。
 せんぐう館では、たたら製鉄によって生み出された鉧と、新宮 にいみや たてまつ られる「 御太刀 おんたち 」60 へい 、「 御鉾 おんほこ 」55 竿 かん の太刀身や鉾身に使われる「玉鋼」を紹介しています。
 砂や土、木などの自然から得られる素材に人の培ってきた技術を加えることによって、鉄や鋼といった利用できる資材となり、更にその鉄、鋼の資材に手を加えて刀といった美しい工芸品に姿を変えます。
 人と自然が織りなす製鉄の様相を見て頂ければ幸いです。
 

 

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